生活者の文脈に「入れ歯」を置くという話

今月に入ってから「入れ歯でステーキキャンペーン」( https://goo.gl/Yf0Bkm )や「ゴルフ用入れ歯開発モニター募集」( https://goo.gl/RVhMWG )といった、これまでとは方向感の違う企画を打ち出しはじめています。
これらはすべて、入れ歯を「歯科」のものから「生活者」のものに近づけるための試みでもあります。
当社を創業して12年。元々歯科医師でも歯科技工士でもない私から見える歯科業界の問題意識は12年経った今でもあまりかわりません。
一番大きな問題意識は「歯科」「入れ歯」が一般生活者と距離があるということ。
通常歯科には歯が悪くならないと通いません。そして、歯が悪くなること、入れ歯をすることなどは生活者にとっては「非日常」であり、普段買い物をするように歯科に通うなどということはありません。
歯科医院に通う状態そのものが非日常であるからこその距離感とでもいいましょうか。
最近では予防歯科を受診される方も増えてきておりますがそれでもまだまだごく一部、国民全体のその意識が広まっておるとは思えません。
同じような課題意識での取り組みとしては、歯科材料通販のフィード社の行こうシカケン!キャンペーン。
硬くど真面目に「歯を守るために歯科検診に行きましょう」ではなくて、「行かないと臭いよ!」「キスする時拒否られるよ!」という、まさに生活者目線のメッセージでラップに乗せて伝えていく。
そういうことなんです。生活者の文脈で伝えていくということは。
さらに当社がご提供しているコンフォートをはじめとする義歯関連というとさらに一般生活者からは遠い世界。高齢者を対象としてものであって、高齢者にはまだ馴染みがあるものかもしれませんが、それでも社会の情報や流行を作っているのは20代から50代を中心した「労働年齢」の世代が中心ですから、情報量からしても高齢者を対象とした義歯などというものは一般社会からは隔絶された「稀なもの」になりがちです。
歯科に携わる先生方にとって当たり前のものであっても、それ以外のほぼ全員の生活者にとって遠いもの・・その距離感を近づけることが、歯科、入れ歯をもっと「当たり前のものにする」ということにつながるのではと考えています。
その思いが今回の「入れ歯でステーキ」「ゴルフ用入れ歯開発」の企画につながっています。
入れ歯というものを生活者の文脈に近づけること。
メガネ屋が街中にあって、目が悪くない人にとってもメガネ屋があることが自然であるのと同じように、一般生活者にとって「入れ歯」が普通の生活に溶け込んでいる状態をつくっていきたいと思っています。
今回、「入れ歯でステーキ」キャンペーンを開始したところ、
Instagramで下記のような写真をアップされいた方を見つけました。
そしてそのお友達がコメントをつけています。
image
これを見て本当に嬉しく思いました。
これまで入れ歯のことなんて考えたこともない若者が、入れ歯のことを話題にしてくれていること。
笑ってくれていいんです。
こうして入れ歯や歯科というものが、世代を超えて生活者の中に溶け込んでいくこと。それこそがこのキャンペーンの目的であり達成したいことでもあります。
入れ歯でステーキのポスターは歯科医院の内観に合わないから貼らないとおっしゃる先生もいらっしゃいますし、全然貼らないでも構いません。
でも、この奇抜なポスターを見せたい相手は、入れ歯を利用している高齢者だけではなく、このポスターを見て面白がってくれる若者であり、子どもたちであり、「あら、うちのおばあちゃんにどうかしら?」と思ってくださるまだ入れ歯をしていない方々です。
これまでの「歯科」という閉ざされた空間ではなく、生活者との間をつなぐひとつの起爆剤になればと思いますし、こうした「奇抜さ」をもってその距離を埋められればと思っています。
広告